MOA美術館/エクシブ湯河原離宮に行ってきました

 少し前のことなのですが、熱海~湯河原エリアに行ってきました。

MOA美術館

 MOA美術館は熱海の海を望む高台に位置する美術館です。2017年ごろにリニューアルしており、改修工事の期間は11ヶ月にも及んだそうです。いわゆる「映え」のあるキャッチーな空間演出のイメージが強くてっきり西洋の美術品展示が多いのかと思いきや、いざ行ってみると中国~日本の古来からの美術品の展示が多く、展示も建物も非常に硬派で、見応えのある美術館でした。
 残念ながら展示物は撮影禁止のものが多かったので、ここすき!と思った建物の写真を共有したいと思います。

 個人的にかっこいい、と思ったのは外壁です。眼の前に海が広がり、山を背にした立地の中、高低差を生かした建物のつくりがごくごく自然にそこに溶け込んでいます。調べてみると、自然環境に質感と色合いをマッチさせるために外壁にはインド産砂岩を使用しているそうです。建物内においては、階段の落ち着いた色合いと見切りの金属質の組み合わせの上品さが非常に好きな感じでした。全体的に素材の質感がとても美しく、組み合わせがぱちっとハマっています。
 写真のご用意がありませんが、特に展示室においては屋久杉、行者杉、黒漆喰、畳といった日本伝統の素材もふんだんに使用されています。詳細についてはホームページに詳しいので、ぜひお時間のあるときにご覧下さい。

https://www.moaart.or.jp/about/architecture/


 さて、MOA美術館を検索すると出てくる写真で印象的なのは、やはり円形ホールの万華鏡投影です。

 無地の天井に対して、複数の映写機で万華鏡の投影を行っています。ゆっくりと色合いが移ろいで行く空間は神秘的で、みなさん不思議と声を潜めて静かに天井を見上げていました。

エクシブ湯河原離宮

 会社の福利厚生を使い、贅沢なお部屋に泊まらせて頂きました。ホール、廊下、部屋に至るまで一般的な感覚では「薄暗い」と感じられるほど照度が低く、特別感と気持ちの落ち着きの感じる空間演出です。
 建物のほど近くには自然の川が流れており、外廊下には水盤がライトアップされています。自然の山を背景に川の音を遠くに聞きながら、人工の光の中で眺める水面は心地よく、スペシャルな体験が出来ました。
 残念ながら予約を取らなかったのですが、どうやらレストランではこの眺めのもとで食事を楽しむことができたようです。次の機会があればぜひ挑戦したみたいです。

 では何を食べに行ったかというと、せっかくなので地元のお店に行ってみようと歩いて5分ほどのこじんまりとした、夫婦でやっておられるイタリアンに行ってきました。イタリアの家庭料理の要素が強く、美味ながらもほっとするひとときを過ごすことができました。


 1泊2日だと「旅」というよりは「旅行」という感じで、特に何をするでもなくのんびり過ごす、そんな旅行も良いなぁと思う日になりました。
 コロナも落ち着き、随分外出も開放的になって来ました。油断しきっている訳ではないですが、やはりどこかに行って、何かを見るのは豊かな体験です。体調にも気を付けつつ、いろいろな体験をしていきたいです。

文:霜鳥

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