瀬戸内しまなみ海道 研修旅行(2日目)

今回の研修は、現在担当している案件のディテール探求を目的としておりました。
建築雑誌等の情報だけではなく、実物を見ること、体感することの大切さを再認識する旅となりました。


[夜間 外部照明の見え方]
パースで再現すると暗い印象を持ちますが、実際は暗順応や近隣の影響もあり、(個人差はあると思いますが)問題ない明るさ加減となっております。


[外部 点字鋲]
いくつか施設を巡りましたが、破損している個所が見受けられました。
担当案件でもサンプルテスト(写真 右)にて、強固なものを選定する方針を取りました。


[ホテル客室の使い勝手]
洗面器の大きさと水流の関係性は要確認事項です。
コンセントについては欲しいところに設置されているとうれしくなります。
小さなストレスなく過ごせることも、快適性につながると考えます。


[愛媛県西条市:ITOMACHI HOTEL 0 (2023 隈研吾建築都市設計事務所)]
客室においては、
家具の布地、カーテン、水回りのタイルに至るまで、色が統一されておりました。


ロビーにおいて大変参考になった点は、
網入りガラスのままですとその部分が目立ってしまいますが、ガラス面をレースで覆うことによって、
穏やかな印象になっておりました。


レストラン利用時に、四国全域で大規模停電が発生し、非常用照明の下で夕食を取ることになりました。
停電が復旧するまで1時間以上かかりましたが、30分経過しても点灯を維持しており、1Lux以上の明るさで、避難においてはもちろん、食事も問題ない範囲でした。
貴重な体験となりました。


設計者として、あらゆる利用者様の行動を想定し、かつ機能と構成がリンクしたもので、デザインのクオリティを下げないことの大切さを再認識いたしました。
安全性・耐久性・清掃性 等々踏まえ、竣工はゴールではなくスタートです。

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最後に、香川県丸亀市の「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 (1991 谷口建築設計研究所)」へ行くことができました。
昨年12月、谷口吉生さんがお亡くなりになられました。
建築を志すものとして大きな目標であり、建築雑誌でお名前を探しては、記事を読むのが好きでした。
とても悲しいです。
今後も谷口さんの建物巡りをして、たくさん勉強をさせていただきます。
ゆっくりとお休みください。

文・写真:中野

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