台湾建築探訪

木曜日から台湾入りをして、金曜日に講演を終えて、土曜日・日曜日は帰国までフリータイムです。

土曜日は台湾の南の端「高雄」へ足を延ばしてみました。台北(板橋)から日本式の新幹線に乗って1時間30分で着きます。指定席はとれず自由席で混雑していましたが、中間の台中駅からは座れました。

高雄 左営駅

高雄は東西南北に地下鉄MRTやぐるっと路面電車LRTが走っており、とっても移動がスムーズです。

まずは、昔の港町がモダンなアートの町に生まれ変わった「駁二芸術特区」方面へ。何やらコスプレしたお兄さんお姉さん達が撮影会をやっています。確かにいたるところに映えるアートがありますね。倉庫街も展示場にリニューアルされアニメの企画なのか、ぞろぞろとコスプレイヤーたちが吸い込まれていました。

LRTのとなりに当時の日本のSLがあります
コスプレイヤーが集まります。
建物もポストもユニーク

現代アートの美術館やpopミュージックの博物館など誰もお客さんはいなかったですが、しっかり建築内部まで堪能できました。

ALIEN Art Centre 現代アート美術館
インパクトのある外観「高雄流行音楽中心」pop music展は人がいないですね。

そして、お昼は、伊藤豊雄氏と台湾の建築家 劉培森氏の設計の高雄市立図書館の1階で海鮮刀削麺をいただきました。すこしメディアテイク チックなところがありますが、道路をまたいだ本屋さんと2階・7階でつながってしました。1本の巨大な柱で支えられてダイナミックな造形です。

チューブ柱 フロアのレイヤが仙台と似ている。
高雄市立図書館をつなぐ通路

午後からは、MRTを乗り継いで「大東文化芸術センター」巨大な膜構造を見ることができました。そして、クライマックスは「衛武営国家芸術文化センター」です。巨大な1枚のうねる屋根に、オペラハウス、音楽ホール、演劇ホール、リサイタルホールが収められています。その隙間をシームレスに歩き回ることができます。台中国家歌劇院はもっと立体的で洞窟感がありましたが、こちらは公園ともつながっていることからおおらかなデザインでした。日本語の音声ガイドツアーを借りることができ、しっかり建物見学できます。

高雄の夕食は、丸亀製麺のとんこつ味で〆ました。

大東文化芸術センターの巨大な膜構造
衛武営国家芸術文化センターに置かれた ストリートピアノ
衛武営国家芸術文化センター 公園につながって屋外コンサート場があります
丸亀製麺とんこつ味 エビの天ぷら がんもどきおでん

 日曜日。朝から台北(板橋付近)をランニング。大通りは分かりやすいですが、裏通りは複雑ですね。

その後は新北投温泉へ。こちらは、日本統治時代の建物が修復保存されていて、見どころがあります。水着着用の温泉も入ってきました。秋田の玉川温泉のように、肌にピリピリときます。午前中もしっかり台北を堪能して無事帰国しました。 

当時の北投温泉の建物を残す博物館

台湾では、日本の商品がとても人気があります。品質がしっかりしていて、尚かつ安いのです。生活様式や法律も日本ととても似ているところがあります。台湾の方は日本の良いところとしっかり取り入れて、良いデザインの建築物をたくさん見ることができます。雨仕舞などのディティールが心配なところはありますが、これから日本以上に発展する勢いを感じました。

文 村田行庸

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