1月30日に埼玉西武ライオンズと帝京大学のスポーツ医科学サポートに関するパートナーシップ締結が発表されました。
パートナーシップの一環として行われるライオンズ整形外科クリニック(ライオンズクリニック)の設計を行っており、計画にあたって意識することを紹介したいと思います。
ドームのスケールに圧倒されますが、わずかながら勾配があり、自然地形になじませた建築であることを感じさせます。テレビ中継でも見かけますが、V字柱で持ち上げられ全周にわたって自然との結びつきがあり、視線の抜けがとても気持ち良いです。
旧ユネスコ村側には成熟した桜が立ち並んでおり、木陰を散歩している方を見かけます。
計画上何等か結びつきを持たせたいと感じさせられます。
「西武ドームの原型はいまだ生まれたばかりで、これからも成長しつづけていくことを予感させる。この原型が、環境の時代といわれる次の世紀にどのような評価をうけるのか、なおしばらくのときを要するようにも思われる。」
新建築1999年5月号に掲載されたドーム設計者執筆の引用となりますが、竣工後20年以上経過し、この精神がいまなお大事であると感じます。
球場(ライオンズ施設群)の精神と、豊かな自然との結びつきによって、地域の方々に親しまれる建築となることを目指していきます。
文責:庄司孝之