JIA埼玉 空間デザインワークショップ「わたしたち」の空間をつくろう!! -竹と土のドームづくり体験-

今年もJIA埼玉主催で行ったワークショップを紹介します。

今年は、3年に1回のさいたま国際芸術祭の年。芸術祭の応援プログラムということで、イベントを開催しました。

そして、埼玉県行田市にある「ものつくり大学」とコラボレーションをして、学生の卒業制作の一環として、このプロジェクトに参加してもらいました。

昨年の竹の骨組みスタードームの経験をもとに、今年は土壁づくりに挑戦しました。

土は、深谷で調達した「荒木田土」。水一緒にこねるとよい粘土となります。本来なら竹小舞の下地をつくり、土壁を作っていくのですが、今回は、手軽にすだれに塗り付けることにしました。

まずは、ものつくり大学で試作。下地をしっかり固定することで、簡単にコテで塗り付けることが出来ます。そして、コテを使うより素手で塗り付ける方法が一番簡単ということで、子どもたちでも楽しめることを確信しました。しっかり乾燥させれば、長持ちもします。

今回のイベントは、1つのドームをみんなでつくる企画にした為、事前予約制としました。

ところが1週間前になっても予約は数人しかおらず、最終的には10名程度の予約者で、定員30名には程遠くどうなることかと思いましたが、大勢のものつくり大学の学生、JIA埼玉学生会員@jpintの助けがあり、イベントの開催にこぎつけることが出来ました。

配置図です

BIMを使って イメージをつくります。

ものつくり大学で試作品をつくりました。

すだれに土を塗り付けていきます

1日目。10/7(土)竹に穴をあけ、組み立てるイベントです。

昨年の特大ドームからさらに1.5倍のサイズ。ドームの直系は、8.6mあります。高さも4.3m。予想以上に大きく、細い竹でこの大きさドームをくみ上げていることはこれまで以上に難かったです。

これまでは、なんとなく作っていけば何とか完成していましたが、今回は、なかなかうまくいきません。

そんな時に学生の皆さんが知恵を絞って設計図を見ながらしっかりと完成させてくれました。とても頼もしく思いました。

骨組みに、カーテンやすだれをとりつけたところで、1日目終了。

夜は、定番の反省会。ドームの中で、会員と学生、学生同士の交流がしっかり生まれました。

のこぎりの使い方を教えています。

設計図を見直して、もう一度チャレンジ

竹の骨組みができてきました。

青空に 星形が映えます

すだれを取り付けていきます。

夜の反省会。とっても良い交流会になりました。

1日目。10/7(土)竹に穴をあけ、組み立てるイベントです。

昨年の特大ドームからさらに1.5倍のサイズ。ドームの直系は、8.6mあります。高さも4.3m。予想以上に大きく、細い竹でこの大きさドームをくみ上げていることはこれまで以上に難かったです。

これまでは、なんとなく作っていけば何とか完成していましたが、今回は、なかなかうまくいきません。

そんな時に学生の皆さんが知恵を絞って設計図を見ながらしっかりと完成させてくれました。とても頼もしく思いました。

骨組みに、カーテンやすだれをとりつけたところで、1日目終了。

夜は、定番の反省会。ドームの中で、会員と学生、学生同士の交流がしっかり生まれました。

土を足で踏み踏みして こねていきます。

鏝ですだれに塗り付けていきます。

手で塗り付けてもOK

布にお絵描きをしています。

上部は、布とパネルで覆っていきます。

フルートの演奏会。十分な広さがあります。

今回は、初の試みでしたが、この場所に2週間の展示をします。

イベント終了直後、雨が降ってきました。土が流れ出ないか心配です。

案の定、次の日には土壁が流れ出て、すだれや竹がむき出しになっていました。近隣の方々からも危ないのではないかとの心配の声をいただき、翌日より内部には立入できないようしました。

日に日に土が流れ、竹も弱ってきて、2週間たった後には、ドームの屋根が垂れ下がり原型をとどめていない状況でした。

2週間後、10/22日 ドームの解体イベント。いろいろな壊し方を考えます。まずは、ドームの中央におもりを乗せて耐えられるか確認。しかし、おもりを乗せる前につぶれるという事態に。

その後は、ハンマーを使って、壁を叩いていきます。これから子供たちに大うけで 楽しそうにとにかくたたき続けます。くたくたになるまで、叩いて土を落としていきました。徐々に元のヒアシンスハウスが見えてきて、土をかき集め、竹を回収して解体イベント終了。

イベントとしてはとても盛り上がり楽しいものになったと思いますが、いくつか反省点がありました。

とにかく今回のドームはこれまで以上に、「大き過ぎた」ということです。

骨組みを現場合わせで組立てることがとても困難だったこと。土を乗せていくと重みで竹がひしゃげて、つっかえ棒のような補強が必要たったこと。2週間でさえ形をとどめることが出来なかったこと。

どれもこれまでのサイズ感では、問題にならなかったことでしたが、今回は、これまでと違い想像以上に大変でした。

しっかり計算をして裏付けを取った設計をしないと形をとどめることが出来ないということですね。

つまりは我々が行っている設計、構造計算が重要になってくる ということを確信しました。

雨で、土が落ちていきます。

立ち入り禁止にしました。

壊すイベント。 とっても楽しそう

だんだんと形がなくなっていきます。

元のヒアシンスハウスが見えてきました。

最後に、協力していただいた学生スタッフの皆様、ヒアシンスハウスの会の皆様、公園事務所の方々にご協力いただき感謝申し上げます。

ドーム内部で集合写真

外部での記念写真 ヒアシンスハウスが隠れてしまいましたね。

文 村田行庸

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